2007年05月16日
2007年05月16日
朗読会
朗読会の模様
2006年4月 石川県金沢市メロメロポッチにて
2006年4月 石川県金沢市メロメロポッチにて

いつも心の中で聞いていた声が、本物の人間の声で聞く事ができて感動しました。
アニメーションを見ているような感じがしたのも印象深いものでした。
アニメーションを見ているような感じがしたのも印象深いものでした。
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2007年03月04日
コンセプト
コンセプト
心が物質を創る。物質は心によって創られている。
心が現実を創る。現実は心によって創られている。
心が現実を創る、その間に時間が存在する。
その時間の中に在る時、その現実を信頼すれば、現実となる。
その現実を疑い不安になると、夢となる。
心には肯定(愛)、否定(不安)のどちらかの状態しかない。
信じる力を信じること。
死とはいまだ解き明かせない神秘的現象。
死に対する現時点での己の概念は、後天的に覚えた知識である。
死を経験し、解き明かした時、世界は変わる。
存在は、いかなる存在になる可能性を秘めている。
善と悪、光と闇、両方の資質を備えている。
存在は相対性の領域の中にいる。
存在は低い場所から、高い場所へと永遠の進化の旅をしている。
この世界は自分の過去の意識、現在の意識、未来の意識を、
同時の反映させたものだ。
出会う全ての存在は己である。
全ての存在の根本はつながっている。
宇宙で遠くから地球を眺めると、どう見ても一つの生命と感じるが、
地球の中で、近くでみると、別々の生命と感じる。
全ては一つである。
全ては一つではなく、永遠に分裂している。
それが今、永遠に続いている。

流れ星を本気で信じてあげるのさ、まあ、信じる力を信じるってとこだね
2007年03月03日
名言集 後編
名言集 後編

月光がなければあなたに気づかなかった
あのまま沈むと、闇の深海の世界に落ちるところでしたよ
あのまま沈むと、闇の深海の世界に落ちるところでしたよ

消えることは逃れられない宿命
それを否定的に捉えてしまうと、沢山の苦しみを生む事になる

生命はひとつでは生きてゆけん。
個々は互いに依存し合う、一つの大きな生命でもあるからのう

生きているのが楽しいのがわしらの本性じゃ、
じゃが大きくなると本性を隠してしまうのじゃよ

己の思考が創りだす現実に飲まれるな
己の思考を、心をしっかりと見つめるのじゃ

この世界? ここはどこにでもなるよ。君が望む世界にね

つながるって ・・・ どうやって?
信頼しろってことだよ

僕たちはみんな本来は同じ真っ白なんだ、
それぞれが心を使って、光に色々な色を描いているのさ

願いが叶った時の大喜びの心あるだろう、
そしたら、いま、ここで、その大喜びの心になってごらんよ
そしたら、いま、ここで、その大喜びの心になってごらんよ

今しかないの、だから過去も ・・・
あなたが想像できる全ての未来も、今ここで何度でも経験できるのよ

ならばエメラルド、願いを ・・・ 自分の夢を信じなさい。
そして、心と現実の間にあるその時間を信頼するのよ

エメラルド、僕たちは何度も出会い別れて、今、ここにいるんだよ

この花を愛の花と名づけましょう
2007年03月02日
名言集 前編
名言集 前編

いつもみんなと・・ みんなとつながっていることを忘れないでね

行きたい場所だけに気持ちを集中するんだよ、
気を抜くとすぐに望まない世界に流されちまう

心も全て消えてしまうのか?
もしくはこの無限の銀河のどこかでそれは存在し続けておるのか?
いまだ解き明かせぬ永遠の神秘なのじゃ ・・・

じゃが何が起こっても決して恐れてはならぬぞ。
恐れると、恐れる事態を選ぶことになる
恐れると、恐れる事態を選ぶことになる

なあに気にすることはない、こんな小さな星の仲間じゃろうに

気をつけな、奴は欲深い資本家だ。仲間よりも利潤と権力と黄金が最優先なんだ

生きることは、夢の幻の如し、いつでも遊び心を忘れないことだ

流れ星を本気で信じてあげるのさ、まあ、信じる力を信じるってとこだね

我を他のものと同じにするな!
我は選ばれた特別な存在なのだ!
我だけが唯一の神となるのだ
!我は選ばれた特別な存在なのだ!
我だけが唯一の神となるのだ

敵はつねに己の心の中にあり!

私は誓う。この花の都を・・
この世界の全てを花の香りで、愛の香りでいっぱいにしてみせる

エメラルド、心には相反する二つの花しか咲かないのよ ・・・
それは愛の花と ・・ もう一つは不安とう名の花よ
それは愛の花と ・・ もう一つは不安とう名の花よ

花があるから嬉しいわけじゃない。
嬉しいから花が、いま、ここにあるのよ、この法則を忘れないでね
嬉しいから花が、いま、ここにあるのよ、この法則を忘れないでね

だからさぁ! 出会いに偶然はないよぉ、
必然さぁねー。あんたら見てたら、ちむわさわさーするさぁ!

黒色の花の香りをかぐと病におかされる ・・
たったの百年くらいしか生きられなくなってしまうんだ

エメラルド、いつか僕がその癒しの花を見つけることができたら、
一番に君に会いたい、約束してくれるかい?
2007年03月02日
あとがき
あとがき

いつからだろうか。生きることがこんなに退屈になってしまったのは。
夕焼け雲、秋、黄色いイチョウの落ち葉で日が暮れるまで遊んでいた。
子供の頃は毎日、いっぱい笑っていた気がする。
そしていつしか大人になり、ずいぶん笑う回数が減った。
一日何回笑ったのか数えることができるくらいだ。
なにかが大きく変わったのだろう。
雨上がりの砂場には魅力は感じないし、とてもじゃないが蛙は飼わない。
雨に濡れる心地良さも忘れてしまったし・・ もうあの虹は追いかけない。
今日までの命であるという気持ち
あと一年の命であるという気持ち
永遠の命であるという気持ち
この三つの気持ちを同時に持ちながら
今日を生きてごらんなさい
ある時この詩が浮かんだ。
そして考えてみた。なぜなら三つとも真実だから。
そして色鉛筆を削り、この虹の物語を書き始めました。
この物語にお付き合い頂き、ありがとうございました。
2007年3月 山本秀二
2007年3月 山本秀二
2007年03月01日
最終話 愛の花

最終話 愛の花
「ローズ、エメラルド、おめでとう。今日は特別な記念日ね」
それは聞き覚えのある優しい声でした。
「この花を愛の花と名づけましょう」
一輪の花の風が吹きました。
ローズは求めました。エメラルドはそれを受け入れました。
ひとつとなったその光は、いつまでもいつまでも輝いていました。

完
2007年03月01日
題35話 再会

題35話 再会
花の都はなんだかにぎわっていました。
みんな大きな花の下に集まっているのです。
それもそのはずです。あの大きな花のつぼみが開きそうなのです。
そう、特別な時がやってきたのです。

「エメラルド ・・ 」
「ローズ ・・ 」
ここはふたつが初めて出会った場所でした。
「ローズ、わたし ・・ わたし花を見つけたよ」
「僕もだよ、エメラルド」
ふたつは自信に満ち溢れていました。

「エメラルド、僕たちは何度も何度も、出会い別れて、今、ここにいるんだよ」
「うん、やっとで今回が最後になるね」
ふたつは笑いました。
「僕なんかこんな大きな海の底にあった、
「小さな緑色の石の中から、この星を見つけたんだよ、信じる?」
「わたしなんか、あの大きな天の川から舞い降りてきたよの、信じる?」
ふたつはまた、笑いました。

「エメラルド、君の海の仲間には何度も助けてもたったよ」
「綺麗だったでしょう、わたしの故郷の海 ・・・ 」
ふたつはまたまた、笑いました。
そして、大きな花の花びらが広がってゆきます。
ローズとエメラルドには、その花の声が聞こえました。

つづく ---> 最終話 愛の花

エメラルド、僕たちは何度も何度も、出会い別れて、今、ここにいるんだよ
2007年03月01日
題34話 虹

題34話 虹
「水の星は時がある世界。
「心が願って空間、すなわち現実を創るまでに時間というものがあるのよ」
「じゃあ、時間がある世界で願いを ・・ 願いを叶えるにはどうすればいいの?」
エメラルドには叶えたい願い事が、一つだけあったのです。
「ならばエメラルド、願いを ・・・
「自分の夢を信じなさい。そして、心と現実の間にあるその時間を信頼するのよ」
「信じること ・・・ 」
「そうよ、最後まで信じなさい。 そうすれば水の星もまた 魔法の世界になる」

大きな銀河には沢山の星が輝いていました。
エメラルドは母と時を忘れて天の川で遊んでいました。
そして星たちがキラキラと騒ぎ始めたのです。
現実が動き変わり始めているのでしょう。
「さよならの時が近いようね、あなたの心が新しい現実を創り始めているわ」
エメラルドも別れの時を感じていました。

だから、エメラルドは最後に母に、こう聞いたのです。
「ママ ・・ もしこの先 ・・・
「孤独になって、深い、深い闇に沈んでしまったらどうすればいいの・・・?」
泣いていました。
けれどそのエメラルドの涙は悲しみの涙ではありません。
「エメラルド、例えどんな深い闇の中でも、
「今を、自分を愛しなさい。 出会う全てを愛し続けるのよ」
「ママ ・・・ 」

「なぜなら出会う全ては ・・・ あなた自身だから」
母はエメラルドを、深く抱きしめました。
「エメラルド、旅立ちなさい。
「愛の光となって、みんなをつなげている 虹を光り照らすのよ 」
果てしない銀河、
エメラルドは真っ白に光り輝き、天の川へと消えてゆきました。

つづく ---> 題35話 再会

ならばエメラルド、願いを ・・・
自分の夢を信じなさい。そして、心と現実の間にあるその時間を信頼するのよ
自分の夢を信じなさい。そして、心と現実の間にあるその時間を信頼するのよ
2007年03月01日
題33話 母
題33話 母
なんとまあ摩訶不思議。
あの水の星が緑色一色になっているのです。
それはまさしく、あの母でした。
「ママ ・・・ 」
「エメラルド」
エメラルドの心は大喜びでした。
やっと・・ やっと母に会うことができたのです。
「会いたかった ・・ 本当に会いたかったよ ・・ 奇跡よ ・・ 奇跡が起きたのよ」
「エメラルド、奇跡よ。生きることは常に奇跡の連続だから」
それは優しい声でした。

「エメラルド、素敵な旅をしてきたのね」
「ママ、本当にママなの? これは現実なの?それとも夢の世界?」
「現実でもあり、夢でもあるわ。でもエメラルド、
「あなたが旅した時間のある世界もまた、現実でもあり、夢でもあるのよ」
「ママと一緒ならどっちでもいいよ」
エメラルドは懐かしい母の香りに包まれていました。
そして緑色の海の中にいました。
なつかしい大好きな故郷に帰ってきたのです。

「ママ ・・ この海はどんな願いもあっといまに叶ってしまうのね ・・・ 」
「そうよ、虹色の海は時がない世界。
「心が願うと同時に空間、すなわちこの現実を創るのよ」
「時がない世界 ・・・ 時間がないってどういうことなの?」
時間のない世界。
エメラルドにはどうしても不思議に思えてならなかったのです。
「今しかないの、だから過去も ・・・
「あなたが想像できる全ての未来も、今ここで何度でも経験できるのよ」
「夢みたい ・・ ここは ・・ ここはやっぱり魔法の世界だわ ・・・ 」
エメラルドははじけてしまいました。
もうワクワク、ドキドキ、ルンルンルンです。

「エメラルド、水の星もまた魔法の世界なのよ」
母はそんなエメラルドに言いました。
「ママ ・・ 水の星は現実の世界よ ・・・ だから、なかなか願いが叶わないの ・・ 」
エメラルドは、旅での色々な出来事を思い出していました。

つつく ---> 題34話 虹

今しかないの、だから過去も、あなたが想像できる全ての未来も、今ここで何度でも経験できるのよ
2007年02月28日
題32話 水の星

題32話 水の星
丸い球体が宇宙に浮かんでいました。
その球体の中では、色々な色が混ざり合い動いていました。
そう、それは水の星。
エメラルドは星を見つめながら、浪漫を感じていました。
「なんだかこの水の星・・ わたしたちにそっくり・・ 形とか色も・・ 」
「ハハハッ! そりゃそうだよ。
「あの大きな星は、小さな僕たち60億個の水球の集まりだからね」

「エメラルド、君のその球体はどうやってできていると思う? 」
「わたしのからだ・・ まさか・・ 」
「そうだよ、君の球体は小さな60億個の水球の集まり。
「まあ君は緑の星のエメラルドってとこだね」
「わたしの中に、いっぱいのものが詰まっているのね・・・ 」
「そうさ」
エメラルドは壮大な気持ちでした。
そして、この星の姿をみんなと見たいと思いました。

「パール、叶えてほしい大切なお願いがまだあるの・・・ 」
「願いは自分で叶えるものだよ。方法は簡単、君はもうそれを知っているよ」
「方法・・ どうすればいいの?」
エメラルドがそう聞くと、パールは自信満々の声でこう、教えてくれました。
「願いが叶った時の大喜びの心あるだろう、
「そしたら、いま、ここで、その大喜びの心になってごらんよ」
「そうか・・ なるほど・・・ だんだんわかってきたわ!」
エメラルドの心はウキウキしてきました。
そして不思議となつかしい気持ちになっていたのです。
「さっきからずっとママが君を見ているんだよ。エメラルド、また遊ぼうな、バイバイ」
パールはそう言い残し、一瞬にして消えてゆきました。
そして、水の星が姿を変えてゆくのです。

つづく ---> 題33話 母

願いが叶った時の大喜びの心あるだろう、
そしたら、いま、ここで、その大喜びの心になってごらんよ
そしたら、いま、ここで、その大喜びの心になってごらんよ
2007年02月28日
題31話 色

題31話 色
「キャアアアーツ! 助けてぇー! ヒィエエエーッ」
エメラルドは悲鳴を上げてしまいました。
無理もありません。なんと大空を飛んでいるのですから。
「パール、どうやって空まできたの・・ あなたは高速で移動できるの?」
「ハハハハッ! 僕たちは動いていないよ、ただ空間を移動させたのさ」
エメラルドは魔法の世界にいるような気持ちになり興奮してきました。

「エメラルド! これが近くで見る虹の姿だよ、へッへーンどうだい!」
なんということでしょう。
パールは、赤。橙。黄。桃。緑。青。紫。
と変幻自在に色を変えてゆきました。
「パール、あなたはどんな色にでもなれるの?」
「もちろんさ! 白色は色がないことじゃないぞ、
「全ての光の色が重なり含んでいるって事だからな」
パールは七色の光を放ち虹になりました。
そして水平線の遥か彼方まで飛んでいきました。

「エメラルド、君も虹になれるよ。
「旅の中で色々な経験をしてきた、きっと色々な気持ちがわかると思うよ」
エメラルドは想い出していました。
旅の途中で出会った友を、かけがえのない全ての友の事を。
「僕たちはみんな本来は同じ真っ白なんだ」
「それぞれが心を使って、光に色々な色を描いているのさ」
「うん、みんな同じ大地につながり、色々な色や形のサンゴみたいね」

エメラルドは大切な・・ 本当に大切な旅の思い出を胸に抱いていました。
そして、七色の光を放ち 虹になりました。
「やったね! 虹のエメラルドだ!」
「フアァーーッ! ヤッター!」
「さあ次の君の願いは知っているよ、僕たちのこの水の星を見に行こう!」
「うん! 見たい!」

つづく ---> 題32話 水の星

僕たちはみんな本来は同じ真っ白なんだ、それぞれが心を使って、光に色々な色を描いているのさ
2007年02月28日
題30話 虹色の海

題30話 虹色の海
赤。橙。黄。桃。緑。青。紫。
七つの色が流れていました。
ここは旅の終着点、そう、虹色の海。
「虹 ・・ 虹の中にいるみたい ・・・ 」
エメラルドは初めて見る、色の調和の美しさに感動していました。

「エメラルド、虹色の海へようこそ。僕の名前はパール、よろしくな」
太陽に見えた白色の水球が話しかけてきました。
「虹色の海 ・・ ここが虹色の海なのね! やったーっ! やっとここまで来た!」
「バンザァーイ! バンザァーイ!」
エメラルドは大喜びでした。
やっと ・・ やっと虹色の海に辿り着くことができたのですから。
「パール ・・・ あなたはなんて美しいの ・・ 純白に光り輝いているわ ・・ 」
「へへっ、ありがとう」
太陽のように強く、月のように美しく煌くパール。
その姿はまさに真珠のようでした。

「ここはどんな願いも叶う伝説の海でしょ?」
「ああ、そうさ」
「よし! お願い事が沢山あるのよ! えーとなんだったっけ ・・ 」
「ハハハハッ、ここまで来て願い事を忘れちゃう間抜けな奴が以外に多いんだよ」
エメラルドはここまで来て願い事を忘れていたのです。
「フッ、それは皮肉ね。あっ ・・ 思い出した! 虹よ! 虹になって空を飛んでみたい!」
「よし、なろう! 僕にしっかりつながりな。この世界に慣れるまではサポートしてやるよ」
「つながるって ・・ どうやって?」
「信頼しろってことだよ」
次の瞬間でした。
虹色の海の流れが変わり、なんと新しい風景を描いてゆくのです。

つづく ---> 題31話 色

つながるって ・・・ どうやって?
信頼しろってことだよ
信頼しろってことだよ
2007年02月28日
題29話 珊瑚の十五夜

題29話 珊瑚の十五夜
エメラルドは小さい頃の事を思い出していました。
日が暮れるまで夢中で遊んだあの海。
時を忘れて拾い集めた光る石。
空を見上げると、雲が何にでも見えていたあの頃。
心はとても穏やかで、まるで母の子守唄の中にいるようでした。

「久しぶりだなエメラルド、旅は楽しいだろう?」
目の前にある珊瑚が話しかけてきました。
「そうね、色々あったけど、まあまあ楽しかったかな。あなたこそ元気?」
エメラルドは珊瑚に言いました。
「元気だよ、今は満月のお祭りの準備で忙しいんだ」
「まぁお祭り、わたしも招待してくれるのかしら?」
「もちろんさ、約束だろ。夜空を飛んで銀河の時空を旅しよう!」
その瞬間、エメラルドは夜空にいました。

そう、今夜は約束していたあの満月のお祭りなのです。
小さな珊瑚の卵が夜空に向かって舞い上がります。
無限の可能性を秘めた新しい生命の誕生の時でした。
「その声は、あなたはまさか ・・・ 」
「こんな所で君に会うと思っていたよ」

「お久しぶりね、黄色い海の長老トパーズ」
「全然、久しぶりじゃないよ、エメラルド」
「この世界は本当はどこなの? 教えて?」
「この世界? ここはどこにでもなるよ。君が望む世界にね」
お祭りの始まりでした。
海の石はみんなでリズムを刻み、触れ合う波と波は旋律を奏でています。
満月の光の中で、エメラルドは我を、我を忘れてみんなと踊り明かしました。
そんなエメラルドは月光を浴びて、真珠のように真っ白に光り輝いていました。

つづく ---> 題30話 虹色の海

この世界? ここはどこにでもなるよ。君が望む世界にね
2007年02月28日
題28話 夢と現実

題28話 夢と現実
エメラルドはお花畑の中にいました。
「ああ ・・ そんなまさか ・・ わたし ・・ 夢でも見ているのかしら ・・・ 」
そしてあたりは甘い香りでいっぱいです。
「エメラルド、元気だったかい?」
なんと目の前には、ピンク色に光り輝くあのローズがいるではありませんか。

「ローズ! 会いたかった! うれしい! またあなたに会えるなんて ・・ 」
「エメラルド ・・ おばぁはもう消えてしまった ・・ 」
「えっ ・・・ 」
なんとローズはあの黒色の花を包みこんでいました。
その球体の中には黒色の小さな玉が輝いていました。
「ごめんな、エメラルド ・・・ 君との約束、守れなかった ・・・ 」
そして黒い玉はだんだんと大きくなり、
ローズはあっというまに真っ黒になり消えてしまいました。
「イヤアアアアアーッ 」

エメラルドは困惑していました。
なぜならそれは夢ではなく、現実にしか思えなかったからです。
「ホッホッホッ、大丈夫かのう、おぬしには ・・・・ 」
アメジストの声が聞こえました。
「長老様 ・・ これはいったいどういうことなの ・・ 夢でしょ ・・ ねぇ ・・ 」
エメラルドは動揺していました。
「ホッホッホッ、エメラルドよ、
「おぬしは紫色の魔法の光を浴びてのう、目覚めたまま夢の世界に来ておるんじゃよ」
アメジストは得意気に言いました。

「えっ ・・ 目覚めたまま夢の世界に ・・ そんな ・・ 現実にしか思えないよ ・・・ 」
「あたりまえじゃ。夢の世界におればそれは現実なのじゃ」
紫の光がさらにエメラルドを包み込んでいました。
「ホッホッホッ、エメラルドよ、
「己の思考が創りだす現実に飲まれるな。己の思考をしっかりと支配するのじゃ」
「思考を支配する ・・・ ? 」
「ホッホッ、思考を自由自在に使いこなすのじゃよ、そうせんと現実が大変じゃぞ」
アメジストはなんだか雄弁になっている様子です。
「そしたら、心を静かにして、無心になるのじゃ、幼き日々の気持ちを想い出してみぃ」
「うん ・・ 」
「さすれば、道が開かれるやしれん ・・・ 」
エメラルドは心を静かにして、自分の心を見つめました。

つづく ---> 題28話 珊瑚の十五夜

己の思考が創りだす現実に飲まれるな。己の思考をしっかりと支配するのじゃ
ホッホッホッ、思考を自由自在に使いこなすのじゃよ、そうせんと現実が大変じゃぞ
ホッホッホッ、思考を自由自在に使いこなすのじゃよ、そうせんと現実が大変じゃぞ
2007年02月27日
題27話 本性

題27話 本性
「フッ、フフフッ ・・ ワハハッ! ワハハハハハハッ! 」
エメラルドは理由はわかりませんが、何度も大笑いしてしまいました。
「なんだか楽しくなってきたわ ・・ どうしたのかしら ・・ 」
「ホッホッ、子供の頃は理由などなくても、いつも笑っておったのではないか?」
紫色の珊瑚の放つ光が、エメラルドの球体を包み込んでいました。
「うん、子供の頃は一日何百回も笑っていたわ ・・・
「でも大きくなると全然笑えなくなってしまったよ ・・・・・ 」
エメラルドは子供の頃の記憶を辿っていました。

「ホッホッホッ、生きているのが楽しいのがわしらの本性じゃ、
「ホッホッホッ、じゃが大きくなると本性を隠してしまうのじゃよ」
「何が ・・ いったい何が本性を隠してしまうの?」
「凝り固まった常識! 理性! 思考! 固定概念!過去の痛みからくる欲望などじゃ!」
アメジストは得意気に言い放ちました。
「欲望 ・・ それをこのサンゴが食べてくれるのね ・・・ 」
エメラルドは紫色の光を浴びて、もう気分はルンルンルンになっていました。
そして静かだった波が騒ぎ始めたのです。
すると、どこからかこんな話し声が聞こえてくるのです。
「よし、みんな、お祭りの準備はいいか。さあいよいよだぞ、おうっ! 行くぞ!」
どうやらその声は、目の前にある珊瑚の中から聞こえてきます。

「珊瑚の中から声が聞こえる ・・ わたし ・・ どうかしてしまったのかしら ・・ 」
「大丈夫じゃ、紫の光を浴びて、おぬしの気持ちが子供の頃に戻っておるのじゃ」
「昔はだれとでも話せたじゃろうに?」
「うん、あの頃は星や雲 ・・ 石やサンゴ ・・・ 風の歌も聞こえたよ ・・・ 」
エメラルドは小さい頃の気持ちを想いだしていました。
そして珊瑚の声に耳を澄ませていました。
すると珊瑚の中から、なんとあの恋しい声まで聞こえてくるのです。
「エメラルド エメラルド 」

つづく ---> 題28話 夢と現実

生きているのが楽しいのがわしらの本性じゃ、じゃが大きくなると本性を隠してしまうのじゃよ
2007年02月27日
題26話 魔法の国

題26話 魔法の国
「ある時のことじゃ ・・・
「村の皆が色々な事を考えすぎてなぁ、海が思考でいっぱいになってもうた」
紫色の珊瑚の幻想的な輝きは、魔法の国の生き物のように見えました。
「考えている事によってな、球体の色が様々な色に変わりカラフルで美しかった」
エメラルドは旅で出会った水球たちを想い出していました。
「じゃが流石のサンゴも思考の食べ過ぎで死んでもうた ・・・
「そしたらすぐに魚たちも消えてのう、海は汚れてみんなも消えてしまったのじゃ」
「そんな ・・・ 」

「生命はひとつでは生きてゆけん。
「個々は互いに依存し合う、一つの大きな生命でもあるからのう」
広い紫色の海を見渡しながら、アメジストは言いました。
「エメラルドよ、前もっておぬしに言いたい事があるのじゃが」
「なに?」
アメジストの声はなぜか楽しそうでした。

「この紫色の海を越えた東の果てに何があると思う? 」
「虹色の海に決まっているわ、そのためにこの長い旅をしてきたのよ」
「ホッホッホッ、残念じゃたなあ、
「この海を超えてあるのはのう、緑色の海。おぬしの故郷じゃぞ」
「えっ ・・ 冗談でしょ?」
「わしは冗談は嫌いじゃ、ホッホッホッ! ヒスイの奴にいっぱいくわされたのう!」
エメラルドは全然笑えませんでした。
ここまで来るのが本当に大変だったのです
「長老様、虹色の海はいったいどこにあるの? ねぇお願い教えて!」
エメラルドは必死に問いました。

「では、このサンゴに座ってみい」
「えっ ・・・ ?」
「ここはこの星の中で、もっとも虹色の海に近い場所のひとつじゃ」
「どういう意味 ・・ ?」
「虹色の海とは、物質的な場所のことではない」
「まずはおぬしの意識の位置を変えねばならん」
エメラルドはアメジストを信じて、紫色の珊瑚の上に座ってみました。

つづく ---> 題27話 本性

生命はひとつでは生きてゆけん。
個々は互いに依存し合う、一つの大きな生命でもあるからのう
個々は互いに依存し合う、一つの大きな生命でもあるからのう
2007年02月26日
題25話 珊瑚の死骸

題25話 珊瑚の死骸
静寂。
そこは何ひとつ音もなく、海の香りもしない海に感じました。
真っ白に見えた砂浜は、よく見ると沢山の珊瑚の死骸が散らばっていました。
「いったい何があったのかしら・・ 」
珊瑚の死骸たちは白く光り輝き、エメラルドを中心へと導いてくれました。
どうしたのでしょうか?
テーブルのような珊瑚の上で、紫色の小さな水球が笑っています。

「ホッホッホッホッ・・・ ホッホッホッホッ・・・ 」
「ホッホッホッホッ・・・ ホッホッホッホッ・・・ 」
「こんにちは。ここは紫色の海ね、あなたは何がそんなに面白いの?」
エメラルドはその紫色の水球にたずねました。
「わからん。ホッホッホッホッホッ! ホオーッホッホッホッホッ!」
その紫色の水球はさらに大笑いしていました。
「ふざけないで! わたしは紫色の海の長老様を探してるの? あなた知らない?」
「わしが長老アメジストじゃ、
「おぬしはなにをそう深刻な表情をしておる、ふざけないで!」
と、アメジストは、最後の方はエメラルドの口調をまねして言いました。

「あなたが何故長老様なのか解ったわ! この海にはあなたひとつしかいないからよ!」
「そのとうり! やればできるのう、
「わし以外みな消えてもうた、このサンゴたちが死んだ時にな」
アメジストは静かな海を見渡しました。
「どうしてサンゴたちは死んでしまったの・・・・ 」
エメラルドは真っ白な珊瑚に触れていました。
「この紫色のサンゴは不思議な生き物でなぁ、
「ホッホッホッ、わしらの思考を食べて生きとるのじゃ」
「思考を食べる ・・・?」
紫色の長老アメジストは、唯一の生き残りの珊瑚の上に座り語り始めました。

つづく ---> 題26話 魔法の国

この紫色のサンゴは不思議な生き物でなぁ、ホッホッホッ、わしらの思考を食べて生きとるのじゃ
2007年02月26日
題24話 否定

題24話 否定
それは突然でした。
なんと村のものが真っ黒に光り輝き消えてしまったのです。
その光景を見ていたエメラルドは不安になりました。
「急がないと ・・ おばぁも ・・ ローズも消えてしまうかもしれない ・・ 」
そしてまた、胸が苦しくなってきたのです。

「エメラルド、
「否定的な感情にならなくてもいい。それを長く持ち続けると病になります」
「でも ・・ 恋しいものが ・・ 恋しいものが消えてしまうかもしれないの ・・・ 」
エメラルドの心の中は不安でいっぱいでした。

「消えることは逃れられない宿命。
「それを否定的に捉えてしまうと、沢山の苦しみを生む事になる」
ラピスラズリィはエメラルドに静かに言いました。
しかし、今のエメラルドにはどんな言葉も入りません。
「あなたはどんな病も癒すことができるのでしょう?」
「そのものが本当に癒される事を望むなら、できるでしょう」
冷たい波の風が吹いていました。

「助けてほしいの・・・
「わたしには時間がない・・ 早く黒色の病をなんとかしないと・・・ 」
エメラルドの心は、不安から恐怖になってしまいそうでした。
「エメラルド、よく聞きなさい。
「究極で言えば、自分を癒すことができないものが、他のものを癒すことはできない」
青色の海の風は、凍てつくような冷たい風でした。
「ラピスラズリィ・・・ 」

「あなたは紫色の海へ行きなさい。
「そして、自分を知りなさい。自分を知ることが全ての近道になるのです」
「えっ・・ うん・・ 」
エメラルドはラピスラズリィを見つめていました。
「ラピスラズリィ、本当にありがとう。また会える日を・・・ 」
「何度でも、何度でも、あなたが求めるなら。いつまでも瑠璃色の光を掲げましょう」
エメラルドは紫色の海へと向かいました。
エメラルドの球体には、瑠璃色の光りがほのかに残っています。
その光は清々しい朝の空のようでした。

つづく ---> 題25話 珊瑚の死骸

消えることは逃れられない宿命。それを否定的に捉えてしまうと、沢山の苦しみを生む事になる
2007年02月26日
題23話 瑠璃色の光

題23話 瑠璃色の光
エメラルドは眠っていました。
そばには大きな青色の水球がいました。
その水球は華麗に瑠璃色の光を放っていました。
その光は、エメラルドを安らかに包みこんでいました。
「ここはどこ ・・ あなたはだれ ・・・ 」
太陽がずいぶん小さく見えました。
ここは青色の海の深く深くにある病の村でした。

「ここは青色の海、わたくしはラピスラズリィ」
「あなたがわたしを助けてくれたのね・・ ありがとう」
瑠璃色の光に包まれたエメラルドは、不思議と元気を取り戻していました。
「月光がなければあなたに気づかなかった。
「あのまま沈むと、闇の深海の世界に落ちるところでした」
エメラルドはあたりを見まわしました。

病のものがラピスラズリィに救いを求めていました。
ラピスラズリィの放つ瑠璃色の光に包まれると、
球体の中にある黒い玉が薄くなり消えてゆくのです。
そして、みんなあっというまに元気になっていました。
「まあ・・ 奇跡・・ 奇跡だわ・・・ いったいどうすれば癒すことができるの? 」
エメラルドはどうしても、どうしても病を癒す方法を知りたかったのです。

「奇跡ではありません。
「あなたも小さい頃、母の子守唄で癒されたことがあるでしょうに」
「うん。ママの唄を聞くと、どんな痛みもすぐに消えてしまったわ」
エメラルドは母を、優しいあの母を想い出していました。
「ならば子守唄を唄う母のような気持ちで生きなさい、
「そうすればあなたも癒すことができるでしょうに」
青色の海の長老ラピスラズリィは、静かにそう言いました。

つづく ---> 題24話 否定

奇跡ではありません。あなたも小さい頃、母の子守唄で癒されたことがあるでしょうに
2007年02月26日
題22話 孤独

題22話 孤独
花の都をあとにして、エメラルドは東の海へと旅を続けました。
「ローズ ・・・ ローズ ・・・ 」
エメラルドは胸の中で何度も叫んでいました。
恋しいものと一緒にいられないこの切なさ。
胸の張り裂けそうなこの寂しさ。
生まれて初めてのこの気持ちを、どうしたらいいのか解りません。

「あいたい ・・ あいたい ・・ いますぐあいたい ・・・ 」
そして激しい不安に襲われました。
それはおばぁも、そしてローズも ・・・
あの黒色の花と共に消えてしまうかもしれないという不安でした。

だんだん辺りは暗くなり始めていました。
波の音は消えて、珊瑚や魚たちの姿も見えなくなりました。
気がつけば、なんとエメラルドは ・・・
真っ暗な闇の中で、ひとつぼっちになってしまったのです。
「さむい ・・ さむいよ・ ・・ 」

海面の向こうの遥か遠い夜空に、小さな月が輝いていました。
半月でした。
その小さな月はいつもよりキラキラと光り、
今のエメラルドにもなんとか気づきそうな光でした。
「つき ・・ ひかり 」
エメラルドは月の光を見て思い出していました。
そう、旅立ちの朝の時の父の言葉を ・・・ 。
「パパ ・・ わたし ・・ 絶対にあきらめないよ ・・ 」
父の言葉を胸に抱き、エメラルドは再び力をふりしぼって前に進みました。

つづく ---> 題23話 瑠璃色の光

あいたい ・・ あいたい ・・ いますぐあいたい ・・・
2007年02月26日
後編へ、前編のあらすじ
後編へ
前編のあらすじ
エメラルドは緑色の海で、イルカたちと楽しく暮らしていました。
ある日の事でした。なんと突然、大好きな母が真っ白に光り輝き、
この世界から消えてしまったのです。
エメラルドは、母にもう一度会いたいとう気持ちでいっぱいでした。
けれど、父も海の仲間たちも、消えてどうなってしまうのか解りませんでした。
エメラルドは深海の古代遺跡に住む、長老ヒスイのもとを訪ねます。
しかし、ヒスイも消えるどうなってしまうか解りませんでした。
しかし、エメラルドの強い気持ちを収まりません。
するとヒスイはこの大きな七つの海の果てのどこかに、
どんな願いも叶う虹色の海があると、エメラルドに告げたのでした。
エメラルドは父に別れを言い、朝日に向かって旅立ちました。
橙色の海、黄色い海、赤色の海、桃色の海、と
そこはエメラルドはかつて経験したことのない、未知なる海が待ち受けていました。
そして花の都で、ピンク色の水球、ローズと出会い恋に落ちます。
しかし、ローズもまた、どんな病をも癒すことのできる、
虹の花を探しに旅立つ決意をしていたのです。
ローズとの再会を約束して、エメラルドは再び、ひとつで旅立ちました。
2007年02月25日
題21話 約束

題21話 約束
「ローズ ・・ 都には黒色の病を癒すことのできる花はないの? 」
エメラルドはたまらず問いました。
「都にはない、だけど ・・・
「この広い世界のどこかに、どんな病も癒すことのできる花があると聞く」
癒しの花、それはどこにあるのでしょうか?
なんという名前の花でしょうか?

「エメラルド、僕はその花を探しに旅に出る事に決めたよ」
ローズは強い決意を抱いて言いました。
「ローズ ・・・ 」
「エメラルド、君が僕に勇気をくれたんだよ」
「えっ ・・・ 」
「君は虹色の海を探して、恐れることなく、この大きな海を旅している、
「その勇気が僕にも必要なんだ」
ローズの強い気持ちを感じていました。
しかし、エメラルドにも強い気持ちが芽生えていたのです。
そばにいたい。離れたくない。
できることなら、ずっとローズと共にこの都で生きていきたいと。

「ローズ ・・ わたし ・・ わたしはあなたとともに ・・・・ 」
「エメラルド 」
ローズはエメラルドの言葉を止めました。
そして、こう伝えたのです。
「おばぁが消えたら、次は僕が ・・・
「あの黒色の花と共に生きることに決めているんだ」
「そんな ・・・ 」
ローズのその言葉に、迷いはありませんでした。
そしてエメラルドにはもう ・・・ なにも言えませんでした。

「エメラルド、いつか僕が ・・・
「その癒しの花を見つけることができたら、一番に君に会いたい」
「約束してくれるかい?」
ローズがエメラルドに触れました。
一輪の花の風が吹きました。
「うん ・・ 約束するよ ・・・ この大きな花の下で待ち合わせよ ・・・ 」
エメラルドは涙があふれて止まりませんでした。


エメラルド、いつか僕が ・・・
その癒しの花を見つけることができたら、一番に君に会いたい、約束してくれるかい?
その癒しの花を見つけることができたら、一番に君に会いたい、約束してくれるかい?
前編 完
2007年02月25日
題20話 黒色の花

題20話 黒色の花
ここは都の中心にある大きな花の下。
都のものはみんなで楽しそうに歌を詠んでいました。
「エメラルド、君はこの花の都に何種類の花が咲いていると思う? 」
初めて出会った大きな花の下、
ふたつにとっても特別な場所でした。
「わからない ・・ いったいどれくらい? 」
「二万種類以上の花が咲いているんだ、
「僕はその全ての花の香りの性格を知っているんだよ」
ローズの声が好きでした。
その声はいつも明るく優しいのです。

ローズは大きな花のつぼみを見つめていました。
「おばぁは黒色の病をわずらっている、もうそんなに長く生きられない」
「黒色の病 ・・・ ? 」
「この広い花の都でたった一輪だけ ・・
「枯れることのない、あの黒色の花が咲き続けているんだ」
枯れることのない黒色の花。
それはいったい何を意味しているのでしょうか。

「あの花の香りをかぐと病におかされる ・・
「たったの百年くらいしか生きられなくなってしまうんだ」
「そんな・・ たったの百年だなんて ・・・ 」
「おばぁは黒色の香りを都に広げないように ・・・
「黒色の花とつながり、包みこみ、あの花と共に生きることを選んだんだ」
エメラルドは驚きました。なんということでしょう。
おばぁは黒色の香りを防ぐために ・・・
都を救うために、自らの命を捧げていたのです。

つづく ---> 題21話 約束

黒色の花の香りをかぐと病におかされる ・・ たったの百年くらいしか生きられなくなってしまうんだ
2007年02月25日
題19話 おばぁ

題19話 おばぁ
「エメラルド、僕はおばぁにお花を届けにいくけど、一緒に来るかい?」
「うん」
ふたつはお花を持ってローズのおばぁのところへ向かいました。
そこはお花畑の片隅でひっそりとしています。
ピンク色の花束の中に、たった一輪の黒色の花が咲いていました。

「おばぁ、調子どう? ほら、この香りをかいでごらん。花の森のお花だよ」
「あいやぁーいい香じゃーだねぇ、
「ぬちぐすいさぁ。だぁ、ローズ、早く恋人を紹介してみぃ」
おばぁはカタカタと陽気な声で楽しそうに言いました。
「おばぁ、彼女の名はエメラルド、今日大きな花の下で、偶然出会ったばかりだよ」
「だからさぁ! 出会いに偶然はないよぉ、必然さぁねー。
「あんたら見てたら、ちむわさわさーするさぁ!」
おばぁはまた、カタカタと大笑いしながら言いました。

「コホンコホン ・・ コホンコホン ・・・・ くるしい ・・ ちゃーならん」
おばぁは咳は咳き込んでいまいした。咳はなかなか止まりませんでした。
おばぁ球体の中には、小さな黒色の玉が光り輝いています。
「おばぁ・・ だいじょうぶ? 」
エメラルドはたまらず言いました。
「なんくるないさぁー!
「うちのちゅらさ娘エメラルド、体だけは大事にさなさいよー、命どぅ宝よー!」
そう言うと、おばぁはまた咳き込んでいました。
「わかったよ・・ おばぁも早く元気になってね」

「しらんちゅーの心を食って、
「元気を奪ったりさんけぇ。そんなことしてたら病気になりかねんさぁー 」
おばぁはまた、カタカタ大笑いしながら言いました。
「うん ・・・・ 」
エメラルドには都の昔の言葉はよくわかりませんでした。
けれど、おばぁの言いたい事はなんとなくわかりました。

つづく ---> 題20話 黒色の花

だからさぁ! 出会いに偶然はないよぉ、
必然さぁねー。あんたら見てたら、ちむわさわさーするさぁ!
必然さぁねー。あんたら見てたら、ちむわさわさーするさぁ!
2007年02月24日
題18話 心

題18話 心
サファイアは光り輝いていました。
それはピンク色のサファイアの宝石のようでした。
「サファイア様、わたしも花のように美しく輝きたい。どうすれば輝けるの?」
美しく咲き誇る花たちに魅せられて、エメラルドはたまらず聞きました。
「エメラルド、答えはシンプルよ。 心、心が全ての始まりよ」
サファイアは花びらに触れました。

「エメラルド、心には相反する二つの花しか咲かないのよ ・・・
「それは愛の花と ・・ もう一つは不安とう名の花よ」
「愛か不安 ・・ 確かにどちらかしかない ・・ 」
「私はいつも花たちと共に自分の心を見つめ、つねに愛を選ぶように努めているわ」
一輪の花の風がまた、森を吹き抜けました。
「でも ・・ 楽しいことばかりじゃない ・・ つらい時もあるわ ・・ 」
エメラルドは長い旅を振り返り、そう感じるのです。

「そうね、そんな時は楽しい事とか、嬉しい事だけを想像してごらんなさい」
「嬉しいことか、そうね ・・ フフッ、フフフッ ・・ 」
エメラルドは嬉しいことを想像していると笑ってしまいました。
「フッ、エメラルド、君はいったい何を考えているんだい? 」
ローズも笑っていました。
サファイアもにっこりと微笑み、エメラルドにこう告げました。
「花があるから嬉しいわけじゃない。
「嬉しいから花が、いま、ここにあるのよ、この法則を忘れないでね」
深い深い花の森、エメラルドはとても温かい気持ちに満たされていました。

つづく ----> 題18話 おばぁ

花があるから嬉しいわけじゃない。
嬉しいから花が、いま、ここにあるのよ、この法則を忘れないでね
嬉しいから花が、いま、ここにあるのよ、この法則を忘れないでね
2007年02月24日
題17話 花の風
題17話 花の風
花の森。
そこはピンク色に煌く花が無限に咲きみだれていました。
きっと都で一番のいい香りがする場所なのでしょう。
「まあっ、これはなんて優しい香りなのかしら ・・ 」
「長老様の香りだよ」
ローズとエメラルドは花の森の奥へ奥へと入って行きました。
そこは、花の都の長老サファイアの住み家でした。

「エメラルド、ようこそ花の都へ。私の名はサファイア、よろしくね」
「わたしはエメラルド」
サファイアは、花たちと共にエメラルドを祝福してくれました。
「長旅で疲れているでしょうに、都でゆっくり休みなさい。花たちが癒してくれるわ」
「うん ・・ ありがとう」
エメラルドはとても安心しました。サファイアの声が本当に優しかったのです。
「エメラルド、あなたは虹色の海を探して旅をしているのね、香りでわかるわ」
サファイアはエメラルドの色々な思いを香りで感じていました。

「サファイア様、虹色の海はいったいどこにあるの? 本当にあるの?」
「どんな願いも叶うという天の国の世界 ・・ いったいどこにあるのかしらね」
「どうすればいいの? わたし ・・ 絶対に ・・ 絶対に虹色の海へいきたいの」
エメラルドは母の事を想っていました。
そしてそれ以上に、旅での色々な出来事が、
虹色の海へ行きたい、という気持ちに駆り立てられていたのです。

「サファイア様 ・・ 何故わたしたちは戦ったり ・・ 奪いあったりするの ・・ 」
エメラルドは寂しい気持ちでいっぱいになってきました。
「エメラルド、焦らないで。 あなたもいつの日か、
「この世界の不完全さの中に、美しさを見い出すことができるわ」
「でも ・・・ 」
一輪の花の風が吹きました。
サファイアはピンク色の花のめしべとつながっていました。
そしてエメラルドに、こう言いました。

「エメラルド、私は、いま、ここが、虹色の海だと思っているわ」
サファイアの力強い想いを感じていました。
そしてまた、一輪の花の風が吹きました。
「私は誓う。この花の都を ・・
「この世界の全てを花の香りで、愛の香りでいっぱいにしてみせる」
サファイアは光り輝いていました。
その光はエメラルドの心を射しました。

つづく ---> 題18話 心

私は誓う。この花の都を・・
この世界の全てを花の香りで、愛の香りでいっぱいにしてみせる
この世界の全てを花の香りで、愛の香りでいっぱいにしてみせる
2007年02月23日
題16話 桃色の海

題16話 花の都
エメラルドは東の海へと旅を続けました。
なんだか赤色の海で少し疲れてしまった様子です。
「パパ ・・ ママ ・・ この星には色々な世界があるのね・・ 」
エメラルドはしみじみともの思いにふけっていました。
「んっ? いい香り ・・ いったいなんの香りかしら? 」
どこからか甘い香りがしてきました。
エメラルドは無我夢中でその香りを楽しんでいました。
するとあら不思議。
辺り一面に、ピンク色のお花畑が広がっているではありませんか。

「素敵 ・・ ここはきっと花の都ね。ママが教えてくれた ・・・
「この水の星のどこかに、海の中でも花が咲き誇る世界があると」
お花畑の中心には大きな花がありました。
その花だけは何故かつぼみのままでした。
「まあ素敵 ・・ なんて大きな花かしら、いつになったら花開くのかな ・・ 」

「待っても無駄だよ」
花をつんでいたピンク色の水球がエメラルドに言いました。
「この花は特別な時にしか咲かない。僕だってまだ見たことがないんだから」
「そうなんだ、いったいどんな花を咲かせるのかしら ・・・ 」
エメラルドは大きな花のつぼみに見惚れていました。
「君は花が好きなんだね。僕の名前はローズ、君は? 」
「わたしはエメラルド ・・ 」
ローズはピンク色に光り輝いていました。そして優しい香りがしました。

「エメラルド、僕がこの花の都を案内しよう」
「うん」
「まずは都で一番綺麗な花の森へ行ってみるかい? 」
エメラルドは自分の名前を呼ばれて、胸がキュンとしていました。

つづく ---> 題17話 花の風

この花は特別な時にしか咲かない。僕だってまだ見たことがないんだから
2007年02月22日
題15話 勝利の秘密

題15話 勝利の秘密
「勝利の秘密!それは己を疑わないことだ! 」
「己の心が勝利を疑い始めたその瞬間に!惨めな敗北が約束されるのだ!」
ルビーは一瞬にしてエメラルドの前に接近しました。
「敵はつねに己の心の中にあり!」
ルビーの赤色の気迫がエメラルドの球体を飲み込もうとしていまいた。
それはもう、まさに嵐のような強い力でした。

「動けない・・ まずいわ・・ ・・ どうしよう・・ 」
ルビーの赤色の輝きのせいで硬直して動けません。
そしてエメラルドはだんだんと怖くなってしまったのです。
「アアッ ・・・ ! 」
エメラルドはルビーに飲み込まれてしまいそうです。
そんな時でした。
エメラルドの心の中でだれかが何度もこう囁くのです。

決して恐れてはならぬぞ、恐れると、恐れる事態を選ぶことになる
エメラルドには確かに、その声が聞こえたのです。
それはなんと緑色の長老ヒスイの声でした。
「思い出したよ、あなたの言葉 ・・・・
「わたしは恐れない。絶対に恐れないよ、それが旅の掟!」
エメラルドは何度も心に言い聞かせました。
その緊張感はまるで時間が止まっているようでした。
そしてエメラルドは冷静に現実を見ました。
「ああっ ・・・ 」

ルビーはもうカンカンに怒っています。
そしてそれを見た兵隊はみんな恐れおののき萎縮していました。
なんとルビーは怒りで相手の心を恐怖させ、
元気を奪い獲って大きくなっていたのです。
「わたしは怖くないわ!」
「なんだと!」
「あなたはみんなを恐怖させて、元気を奪って大きくなっているだけよ!」
「貴様は見えぬものを信じるものなのか!」

ゴロゴロゴロ! ゴロゴロゴロ! ゴロゴロゴロ! ドカーン!
それは突然でした。大きな爆音が城内に響きわたりました。
どこかで大きな雷が落ちたのでしょうか。
「ルビー様!報告です!敵の軍勢が攻めてきたようです!」
「なにっ!敵を返り討ちにするのだ! 急げ!」
ルビーとその兵隊は急いで走り去って行きました。
その隙にエメラルドはその場を立ち去りました。

つづく ---> 題16話 桃色の海

敵はつねに己の心の中にあり!
2007年02月21日
題14話 七つの海の王

題14 題話 七つの海の王
「大きい ・・ 」
エメラルドは驚きました。無理もありません。
長老ルビーの球体は本当に、本当に大きかったのです。
「我の名はルビー!旅のものよ!今日から我の兵隊になれ! 存分に戦うがよい!」
ルビーは低い声で言いました。
「いやよ。わたしは戦うのが嫌いだから」
エメラルドはきっぱりと断りました。
「訳のわからぬことを言うな!
「共に戦い七つの海を支配するのだ!勝利の喜びを味わおうではないか!」
「どうしてあなたは戦うの?」
エメラルドにはルビーの気持ちがうまく理解できませんでした。

「この世界の全てのものを支配は我は七つの海の王となるのだ ! 」
「我だけが唯一の 神 となるのだ!」
「ねぇ、そんなことより今度みんなでお祭りに行こうよ、
「そのほうがよっぽど楽しいと思うし ・・・ あなが来るときっと盛り上がるわ!」
エメラルドはトパーズのことを想い出していました。
「愚かものめ! 我を他のものと同じにするな!我は選ばれた特別な存在なのだ!」
ルビーは真っ赤に光り輝きました。
そしてなんだか怒り始めてしまったのです。

「無礼もの!我は七つの海の王となるものぞ!貴様に決闘を申し込む!」
その怒りの叫び声は城内に響きわたりました。
「消えるがよい!」
その恐ろしい声に、流石のエメラルドも身震いしてしまいました。
「太陽と月の印よ!我に既に勝利を約束された事に感謝いたします!」
ルビーは天に祈りを捧げていました。
「よく聞けい! 我は二千年戦い続けいまだ敗北はない!」
「二千年も ・・・・ 」
「冥土の土産に勝利の秘密を教えてやろう!」
ルビーは華麗に、そして鮮やかに、一歩後ろに踏み出しました。
「勝利の秘密・・ ? 」

つづく ---> 題15話 勝利の秘密

我を他のものと同じにするな! 我は選ばれた特別な存在なのだ!我だけが唯一の神となるのだ!











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